米国の広域送電組織(RTO)であるPJM Interconnectionの理事会(Board of Managers)は2026年1月16日、データセンターなど新規の大規模負荷顧客を、信頼性と家計の負担能力を保ちながら系統に統合するための一連の方針を、PJMとステークホルダーが2026年中に取るべき対応として発表しました。PJMは米国13州とワシントンD.C.の6,700万人に電力を供給しています。
今回の方針は、2025年後半に実施された大規模負荷向け「Critical Issue Fast Path(CIFP)」でステークホルダーから提出された12件の提案を踏まえたものです。合意に至る提案はなかったものの、議論で示された分析を基に、理事会が複数の案を組み合わせた包括的なパッケージを作成しました。
5つの方針と連邦エネルギー規制委員会(FERC)への提案
発表された方針には、(1)需要予測の精度向上と州の関与強化、(2)新規大規模負荷が自ら新規電源を持ち込むか、早期の出力抑制を受け入れる「コネクト・アンド・マネージ」方式を選択できる仕組み、(3)州主導電源プロジェクト向けの連系・連絡の迅速化トラックの新設、(4)短期的な信頼性需要に対応するバックストップ電源調達の即時開始、(5)投資を支える市場制度の総合検証——の5項目が含まれ、連邦エネルギー規制委員会(FERC)へ直接提案する項目やPJMの即時規定改正で対応する項目を含みます。PJM理事会議長で暫定社長兼CEOを務めるデービッド・ミルズ氏は「この決定は、顧客の信頼性を保ちながら、予測可能で透明な成長の道をつくることについてのものだ」と述べました。
価格上限・下限の延長検討と今後のスケジュール
PJM理事会は、直近2回の容量市場オークションで適用された価格上限・下限(価格カラー)で28/29年度・29/30年度オークションにも適用を延長するかどうかを、PJMスタッフに依頼した2026年中の市場全体検証を踏まえて、ステークホルダーからさらに意見を聴取する方針です。PJMのスチュー・ブレスラー最高運用責任者(COO)は「PJMは新規大規模負荷を一定の条件下で統合するための明確で透明なガードレールを設定しようとしている」と述べ、実装に向けた2026年中の集中的な作業が必要になるとしています。
出典:https://insidelines.pjm.com/pjm-board-outlines-plans-to-integrate-large-loads-reliably/