豊田通商は、トヨタグループの自動車関連商流を安定基盤に、アフリカ、再エネ、電池資源循環を成長領域とする企業です。投資判断では、自動車生産・販売の循環性を受けながら、ユーラスエナジーやCFAO、リサイクル事業が利益源を多様化できるかが焦点です。
2026年3月期の利益とキャッシュ
2026年3月期の親会社所有者帰属利益は3,705億円で過去最高となり、フリー・キャッシュ・フローは4,330億円でした。年間配当は120円、2026年3月期から2028年3月期は累進配当を続け、自己株式取得を含む総還元性向40%以上を目指します。自動車生産台数、為替、資源価格、アフリカ通貨は業績変動要因です。投資家は利益成長だけでなく、グリーンインフラの発電量、買収後の統合、営業キャッシュ・フロー、投資回収の進捗を確認したいところです。
再エネ・電池循環に自動車基盤を生かせるか
ユーラスエナジーの風力・太陽光に加え、車載電池の材料、製造、回収、リサイクルを一気通貫でつなげられる点は独自性があります。アフリカでは2030年までに再エネ発電容量を1GWから3GWへ引き上げる目標を掲げています。ただし、再エネは金利・工事費・風況、電池は技術世代交代・材料市況・EV普及速度の影響を受けます。トヨタグループとの関係は強みですが、顧客集中や自動車景気への依存でもあります。新領域が資本コストを上回る利益率を継続できるかが評価の分かれ目です。
※本稿は公開情報に基づく企業分析であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。