【火力発電】豪 Origin Energy、エラリング石炭火力の稼働を2029年まで延長

オーストラリアのOrigin Energy Limited(Origin)は2026年1月20日、ニューサウスウェールズ(NSW)州にあるエラリング発電所(Eraring Power Station)の4号機全ての稼働を、2027年8月19日から2029年4月30日まで延長するとオーストラリアエネルギー市場運営者(AEMO)に報告したと発表しました。エラリング発電所は出力288万kWの黒石炭火力発電所で、1984年に完全稼働しました。

image

今回の延長は、AEMOが公表した「Transition Plan for System Security」で指摘された系統セキュリティ上のリスクを低減し、NSW州の家庭・企業への安定供電を支えることを目的としています。閉鎖時期は2024年5月にNSW州政府と締結した既存合意(当初の2027年8月閉鎖方針)をさらに変更するものです。

延長の背景とエネルギー企業の判断

OriginのCEOであるフランク・カラブリア氏は「顧客のニーズや市場状況、NSW州のエネルギーシステムにおける当発電所の重要な役割などさまざまな要因を検討した上で延長を決定した」と述べました。送電網の整備やエラリング内の大規模蓄電池プロジェクトなど新エネルギーインフラの整備は進む一方で、老朳化する豪ストラリアの石炭・ガス発電設備の信頼性に不確実さがあることを踏まえ、エラリングの長期間の稼働が必要と判断したとしています。なお、Originは2029年4月の退役までの間、大規模な修繕オーバーホールには新規投資しない方针です。

蓄電事業への転換と排出削減目標への影響

エラリングの敷地では、Originが進める大規模蓄電池プロジェクト「Eraring Battery」の第1・第3段階が2025年後半に商用運転を開始しており、2027年1〜3月には最終段階が稼働する見通しです。全段階完了後は出力700MW・蓄量3,160MWhとなり、NSW州に平均4.5時間分の蓄電容量を供給します。Originは今回の延長が2030年の排出削減目標や、2050年までのネットゼロ達成という長期目標には影響しないとしています。また、閉鎖の影響を受ける地域を支援する500万豪ドルのEraring Community Fundは2032年まで継続され、これまでに47件の地域プロジェクトに約150万ドルを拠出しています。

出典:https://www.originenergy.com.au/about/investors-media/origin-extends-eraring-power-station-operations-to-2029/

ニュース記事一覧へ>>