台湾の核能安全委員会(核安会)は、台湾電力公司(台電)が申請した馬鞍山原子力発電所3号機(核三廠)の運転執照書換および再稼働計画について、2026年3月27日に申請書類を受理し、4月8日付で書類の完備を確認したうえで実質審査を開始したと公表しました。台湾で商業炉の再稼働に向けた実質審査入りが確認されるのは初めてです。今回の手続きは、原子力発電所の運転執照更新に関する規定を追加した改正核子反応炉施設管制法(核管法)に基づくもので、同法は2025年に改正法が成立しています。
経済部は2025年11月27日、台電が提出した原子力発電所の現況評価報告を核定し、國聖原子力発電所2号機(核二廠)と馬鞍山3号機について再稼働の実現可能性があると評価していました。両機の再稼働計画は2026年3月に核安会へ提出される予定とされていましたが、実際に書類を提出し審査入りしたのは核三廠のみで、核二廠は使用済燃料の乾式貯蔵施設整備が長期化しているため、審査までの期間がより長くなる見通しです。核二廠については、乾式貯蔵施設が稼働し原子炉内の使用済燃料を搬出したうえでなければ関連の安全検査に着手できないため、再稼働計画の核安会への提出時期はなお未定です。
地元説明会や現地視察も並行
核安会は2026年4月28日、核三廠の立地自治体である屏東県恒春鎮において、地元自治体・議員・住民を対象とした説明会を開催し、審査に反映させる地域の意見聴取を行いました。5月26日・27日には外部審査委員とともに制御室や格納容器、使用済燃料プールなどの現地視察も実施しています。
今後の見通し
核三廠の自主安全検査は同型炉のピアレビューやメーカー協力を要し、経済部は完了までに約1.5~2年を見込んでいます。核安会は審査の加速はできないとしたうえで、各段階で安全要件への適合を確認しながら進める方針を示しています。