大型原油タンカー発注、2026年上期に183隻へ急増 ホルムズ閉鎖で運賃・船価上昇

米海運データ会社Veson Nautical(ベソン・ノーティカル)は、2026年7月13日、世界の海運市場を分析した「2026年上期海運市場レポート」を発表しました。大型原油タンカー(VLCC)の新造船発注は183隻となり、2025年上期の18隻から約10倍に増加しました。

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同社によると、2026年上期は2月下旬の米国・イスラエルによる対イラン軍事作戦と、その後のホルムズ海峡閉鎖が海運市場を大きく動かしました。原油輸送ルートの混乱と船腹需給の逼迫を背景に、VLCCの1年物定期用船料は前年同期を約136%上回り、原油タンカーの資産価値も2008年のスーパーサイクル以来の水準へ近づきました。

スポット運賃、一時1日31万8400ドル

VLCCのスポット運賃は2026年3月に約31万8,400ドル/日の過去最高値を付けました。その後、米国とイランによる海峡再開の枠組み合意を受けて約19万6,800ドル/日まで38%下落しましたが、依然として高水準です。6月19日時点でペルシャ湾内から出航した船舶は16隻にとどまり、多くの船主が保険条件の明確化を待っていました。

中古VLCCの売買も113隻と前年同期の76隻から約49%増加しました。ベソンは、船主が高収益の長期化を見込み、新造船の発注や既存船の取得を積極化しているとしています。

船価は18年ぶりの高水準

船齢1年未満の32万重量トン型VLCCの再販価値は、年初の1億3,677万ドルから1億7,512万ドルへ17.46%上昇しました。船齢15年の31万重量トン型も5,987万ドルから8,307万ドルへ38.75%値上がりし、VLCC船価は18年ぶりの高水準に達しています。

今後は、ホルムズ海峡の通航正常化、用船料の持続性、造船所の建造能力が焦点です。大量発注は短期的に船価を支える一方、竣工が集中すれば将来の船腹過剰につながる可能性があります。

出典 Veson Nautical「1H 2026 Shipping Market Trends & Highlights」Veson Nautical「How the VLCC Market is Responding to a Possible Strait of Hormuz Reopening」

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