【データセンター】FERC、NERCに計算負荷向け信頼度基準の策定を命令

米連邦エネルギー規制委員会(FERC)は2026年7月16日、北米電力信頼度協議会(NERC)に対し、データセンターなど「計算負荷」の電力系統への統合に伴う信頼性リスクに対応する新規または改定版の信頼度基準の提出を命じました。連邦電力法215条(d)(5)に基づく命令(ドケット番号RD26-7-000)で、計算負荷事業者の登録基準を含むNERC手続規則の改定案の提出もあわせて求めています。

命令の背景には、データセンターなど大規模負荷の電力需要が過去20年で最も速いペースで増加しているとのNERCの分析があります。NERCは、電圧に敏感な大規模負荷が同時に系統から脱落する事象など、計算負荷が電力系統の不安定化に関与した複数の事案を確認しており、迅速な対応の必要性を訴えていました。

2026年末までに基準案、登録基準も整備

FERCは、NERCが計算負荷の統合に伴う信頼性リスクに対応する1つ以上の新規・改定信頼度基準と、関連する用語集(グロッサリー)の改定を2026年12月31日までに提出するよう命じました。あわせて、計算負荷事業者の登録に必要な基準を含むNERC手続規則の改定案も同日までに提出するよう求めています。

NERCは既に、サーバー・ストレージ・ネットワーク機器などIT機器による電力需要を「計算負荷」と定義する基準策定要求(SAR)を2026年2月に提出しており、今回の命令はこの取り組みを加速させる位置づけです。

2027年3月には第2段階の作業計画も提出へ

FERCは、NERCが計画する第1段階(フェーズ1)の基準策定に続き、追加の信頼度基準を検討する第2段階(フェーズ2)の作業計画を2027年3月1日までに情報提供として提出するよう命じています。データセンター需要の急拡大を受け、将来的には計算負荷側にも系統安定化に関する義務が課される可能性があります。

今回の命令は、2025年10月に米エネルギー省長官が大規模負荷の系統接続に関する制度見直しを求める事前通知(ANOPR)を発出したことを契機としており、FERCとNERCが連携してデータセンター増加への対応を進めている状況を反映しています。

出典:https://www.ferc.gov/sites/default/files/2026-07/RD26-7-000.pdf

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