東京電力パワーグリッドなど一般送配電事業者9社は、2026年7月23日、前日22日分のインバランス料金単価を発表しました。東京エリアの16時30分~17時は、余剰・不足とも税抜200.00円/kWhとなり、7月23日8時36分更新の公表ファイルで7月の最高値を更新しました。前日21日の最高値142.96円/kWhから57.04円、率にして39.9%上昇しました。
同じ30分枠では、中部、北陸、関西、中国、九州の5エリアが135.21円/kWh、四国が67.94円、東北が18.34円、北海道が14.29円でした。100円を超えたのは東京を含む6エリアです。東京は直前の16時~16時30分も159.08円、直後の17時~17時30分も146.93円となり、15時30分~19時30分の8コマ、計4時間にわたって100円を上回りました。公表単価はすべて税抜です。(Imbalance Prices CS)
需給ひっ迫時補正が200円を形成
インバランスとは、小売電気事業者や発電事業者などが提出した需要・発電計画と、実際の需要量・発電量との差分です。一般送配電事業者が調整力を使って不足や余剰に対応し、その費用を事業者と精算します。日本卸電力取引所(JEPX)のスポット価格そのものではなく、「計画値同時同量」を達成できなかった際の精算単価です。(Imbalance Prices CS)
算定根拠ファイルによると、東京の当該コマの補正料金算定インデックスは2.54%でした。調整力の限界的なkWh価格は36.96円/kWh、卸市場価格Pは75.41円でしたが、需給ひっ迫時補正インバランス料金単価が200.00円に達しました。現行制度では、補正料金算定インデックスが10%未満の場合、限界的なkWh価格と需給ひっ迫時補正単価を比較し、高い方を最終単価に採用します。今回は需給余力の低下を反映する補正単価が価格形成を主導しました。(Imbalance Prices CS)
高気温で予備率5%割れ、焚き増しを要請
電力広域的運営推進機関(OCCTO)は22日、高気温による需要増加で東京電力パワーグリッド管内の広域予備率が5%を下回る厳しい見通しとしています。自家用発電設備を保有する会員に出力の引き上げを求め、JEPX会員には焚き増しで生じた電力を時間前市場へ入札するよう要請しました。対象時間は16時30分~17時30分で、200円を付けた時間帯と重なります。(オクト)
東京エリアの22日の48コマ平均は46.69円/kWhでした。21日の38.58円から21.0%上昇し、20日の20.46円と比べると2.28倍です。一時的な1コマの急騰にとどまらず、夕方を中心に高値の継続時間が延びたことで、日平均も押し上げられました。
10MWhの不足で200万円、事業者の管理負担増
200円/kWhは、1MWhの不足インバランスなら単純計算で20万円、10MWhなら200万円の精算額に相当します。家庭の電気料金が直ちに200円/kWhになるわけではありませんが、需要予測を外した小売電気事業者や、発電量が計画を下回った発電事業者、アグリゲーターの収益を圧迫する可能性があります。
高温と太陽光発電の出力低下が重なる夕方には、需要予測の精緻化、時間前市場での追加調達、デマンドレスポンス、蓄電池や自家発電設備の運用が一段と重要になります。高気温が続けば、需要の増加や発電設備のトラブルを契機に高単価が再発する可能性があり、広域予備率と30分単位の補正料金算定インデックスを注視する必要があります。
出典 インバランス料金情報公表ウェブサイト「2026年7月料金単価CSV」
インバランス料金情報公表ウェブサイト「2026年7月算定根拠CSV」