コスモエネルギーホールディングスは「Vision 2035」で、2026~2035年度の成長投資をネット8,000億円とし、2035年度に在庫影響を除く経常利益2,500億円、純利益1,250億円、ROE15%以上を目指します。国内石油精製販売とUAE原油開発がキャッシュ創出の基盤ですが、電力サプライチェーン、次世代燃料、半導体・データセンター関連材料を新たな収益柱に育てる計画です。
電力分野へ2000億円を配分
電力サプライチェーンには2035年度までに2,000億円を投じ、同分野の経常利益300億円を目標とします。第8次中期経営計画では、風力発電容量を2025年度の353MWから2028年度に440MW、太陽光を11MWから50MW、蓄電池を4MWから20MWへ拡大します。電力販売も23億kWhから31億kWhへ増やし、再エネ、蓄電池、需給制御、PPAを一体化します。製油所など臨海部の資産を生かし、LNG火力を含む調整電源への参入も検討します。
石油収益と成長投資の両立が焦点
投資上の強みは、国内の製油・販売網、UAE上流権益、風力開発の実績を同じ資本基盤で組み合わせられる点です。一方、再エネの建設費、系統接続、出力抑制、蓄電池収益、LNG火力の制度・炭素コストには不確実性があります。原油価格、精製マージン、為替に支えられる期間に成長投資を進め、電力分野を安定収益へ転換できるかが評価の焦点です。総還元性向60%以上を維持しながら大型投資を実行するため、案件選別と資本効率の管理も重要になります。