IHIは、2040年を見据えた中長期ロードマップで、2026~2028年度を「先行投資・財務基盤強化」のフェーズ1と位置付け、累計6,500億円を投じます。2025年度の売上収益は約1兆6,400億円、営業利益率は10.1%でした。民間航空機エンジン、防衛、原子力の生産能力を引き上げ、2035年度までの売上収益成長率を年5%超とする構想です。
成長3事業は年10%超を目指す
民間エンジン・防衛・原子力の売上収益は、2025年度の6,483億円からフェーズ3で8,800億円超を目指し、中長期の年平均成長率を10%超とします。航空旅客需要、防衛費、安全保障、原子力回帰を追い風に、エンジンと原子炉の生産設備、鍛造・鋳造能力、サプライチェーン、DXへ資金を振り向けます。アンモニアと宇宙も将来の収益源として育成し、民間エンジンでは納入後の整備・部品などアフターマーケット収益の拡大を見込みます。
先行投資と財務負担の均衡
フェーズ1の累計営業キャッシュフロー計画は3,500億円で、投資額を下回るため、不動産や政策保有株式の売却を組み合わせます。成長機会は大きい一方、航空エンジンの品質問題、開発・認証の遅延、原子力・防衛案件の工期、原材料と人件費、為替が利益と資金繰りを左右します。2029年度以降に営業利益と営業キャッシュフローを拡大し、先行投資を確実に回収できるかが投資判断の中心になります。