日本郵船は、2024年2月20日、洋上風力発電向け作業員輸送船(CTV)1隻を、岩手県釜石市の小鯖船舶工業へ発注したと発表しました。同社が国内造船所へCTVを発注するのは初めてです。2025年後半から2026年にかけて竣工し、国内洋上風力発電所の建設・保守に携わる作業員の輸送に投入する計画です。
全長28m、総トン数145トンの国産船
計画するCTVは全長約28m、幅約9m、総トン数約145トンで、乗客定員は12人です。日本郵船が2020年に提携したスウェーデンのNorthern Offshore Group傘下で、欧州のCTV運航大手Northern Offshore Servicesが使用する船型を採用し、日本で建造できるよう国産化します。
CTVには、洋上風車へ作業員を安全に送り届けるため、高速航行性能、波浪下での安定性、快適な船内環境が求められます。建造船は日本郵船が保有する3隻目、国内保有では石狩湾新港洋上風力発電所で運航する「RERA AS」に次ぐ2隻目となる予定です。
洋上風力の国内サプライチェーンを拡充
日本では2026年頃から洋上風力発電所の建設が本格化し、建設・保守を支えるCTV需要も増えると見込まれています。日本郵船は中期経営計画で、2026年度までに洋上風力バリューチェーンへ430億円を投資する方針を示しており、今回の建造もその一環です。国内造船所への発注を通じ、船舶の確保に加えて造船・舶用産業や地域雇用への波及も目指します。
出典:日本郵船発表