リミックスポイントと日本蓄電池は2026年8月6日、福岡県嘉麻市と、災害時に系統用蓄電所から電力を供給する応援協定を締結しました。共同出資する私募ファンドで開発した「NC口春蓄電所」を、平時の電力需給調整だけでなく、有事の地域防災インフラとして活用します。
外部コンセントから情報機器などへ供給
協定は、災害や停電時に嘉麻市と両社が連携し、電力供給支援体制を構築するものです。蓄電所には外部コンセントを備え、非常時には電気主任技術者が現地で操作し、ポータブルバッテリー、スマートフォン、ノートパソコンなど情報収集・連絡に必要な機器へ給電できるようにします。締結にあわせ、両社はポータブルバッテリー10台を市へ提供しました。
NC口春蓄電所の定格容量は約8MWh(8146kWh)です。日本蓄電池は、2人世帯が72時間に必要とする電力量を約17kWhと置いた場合、単純計算で約470世帯分に相当すると説明しています。ただし、実際の供給可能量は災害発生時の残存充電量、変換損失、現場の配電方法などに左右されます。
収益設備と地域インフラの二面利用
系統用蓄電池は通常、卸電力市場や需給調整市場などで充放電し、系統の安定化に使われます。災害協定は、民間の収益設備に非常時の地域機能を持たせる取り組みです。リミックスポイントにとって災害時応援協定は3拠点目で、同社グループは2029年3月期までに高圧系統用蓄電所32カ所を開発し、20カ所以上を自社保有する目標を掲げています。
今後は、非常時に確実に電力を取り出すための残量管理、出動判断、輸送・給電手順、定期訓練を具体化できるかが実効性を左右します。