米国エネルギー省(DOE)は2025年12月30日、連邦電力法(Federal Power Act)第202(c)条に基づく緊急命令(Order No. 202-25-14)を発令し、コロラド州 Craigの石炭火力発電所(Craig Station)1号機について、Tri-State Generation and Transmission Association(Tri-State)と共同所有者であるPlatte River Power Authority、Salt River Project、PacifiCorp、Xcel Energyに対し、西部電力庁(WAPA)ロッキーマウンテン地域事務所及びサウスウェスト・パワープール(SPP)ウェストと連携して、1号機を運転可能な状態に保つようあらゆる措置を講じるよう発表しました。命令は2025年12月30日から2026年3月30日まで有効です。
Craig 1号機は2025年末をもって閉鎖する予定でしたが、命令はその前日に発令されました。
弁破損で停止中、復旧には追加投資が必要
運営事業者のTri-Stateは自社サイトで、同発電所ユニットが12月19日のバルブ故障ですでに停止しており、運転再開には追加投資が必要と確認したと発表しています(コロラドパブリックラジオ(CPR)報道による)。Tri-Stateのデュアン・ハイリー最高経営責任者(CEO)は「非営利協同組合である当社の組合員が、この命令遵守に伴う費用を負担することになる」と述べ、コロラド州のポリス知事は「不要な石炭火力を維持するために数千万ドル規模の負担がコロラド州の電気利用者に転嫁される」と批判しています。
電力不足リスクを根拠に発令
DOEは命令の中で、発電所の退役や電力需要の急増によりコロラド州が深刻なエネルギー不足に直面しているとし、Craig 1号機を失うことは周辺地域の住宅・事業所への供電停止や出力制限につながり、公衆衛生上のリスクとなるとしています。DOEは同命令の根拠となっている連邦電力法第202(c)条を、2025年以降ミシガン州やペンシルベニア州など他州の発電所にも繰り返し適用しており、Craigについてはその後2026年3月と同6月にも同様の緊急命令が発令され、運転継続が延長されています。
出典:https://www.energy.gov/ceser/federal-power-act-section-202c-craig-order-no-202-25-14