日本ガイシは、エナジーストレージ事業で展開してきたNAS電池について、製造・販売活動を終了し、新規受注を停止する方針を決定しました。既に受注している案件への対応を続け、最終出荷は2027年1月頃を予定します。納入済み設備の保守サービスは継続します。
メガワット級蓄電池の先駆け
NAS電池は、負極にナトリウム、正極に硫黄、電解質にファインセラミックスを使う大容量蓄電池です。日本ガイシが東京電力と共同開発し、長時間放電、高エネルギー密度、長寿命を強みとして、ピークカット、再エネの出力安定化、非常用電源などに利用されてきました。世界各地でメガワット級の導入実績を積み上げ、リチウムイオン電池とは異なる長時間蓄電の選択肢を提供してきました。
市場変化を受け事業を見直し
系統用蓄電池市場では、リチウムイオン電池の価格低下と供給拡大が進み、製品間の競争が強まっています。日本ガイシは事業採算や将来の需要を検討した結果、新規受注を行わない判断をしました。製造・販売終了後も既設設備の安全な運用を支える保守体制を維持します。蓄電市場が急拡大する一方、電池方式ごとのコスト、供給網、保守性が事業継続を左右する局面に入ったことを示す動きです。