東京都港湾局、日本郵船、ユニエツクスNCT、三井E&S、岩谷産業は、2024年10月21日、大井コンテナふ頭で水素燃料のタイヤ式門型クレーン「FC-RTG」による荷役を開始したと発表しました。水素を燃料とするRTGの実荷役は国内初です。
実証場所は東京都品川区八潮の大井ふ頭6・7号バース、日本郵船東京コンテナ・ターミナル内です。2025年3月末までを予定し、荷役能力、水素供給、ターミナル運用上の課題を調べます。
ディーゼル発電機を燃料電池へ換装
稼働中のRTGに搭載するディーゼルエンジン発電機を燃料電池発電装置へ交換しました。水素と酸素の化学反応で発電するため、荷役時の発電工程ではCO2を排出せず、換装前と同等の荷役能力を確保できるかを検証します。
水素は千葉県内の製造工場からトレーラーで大井ふ頭へ運びます。ふ頭内の水素供給ユニットで昇圧したうえでRTGのタンクへ充填し、荷役作業を続けながらデータ収集と分析を行います。
港湾荷役の脱炭素化モデルを検証
東京都が東京港の脱炭素化を統括し、日本郵船とユニエツクスNCTがターミナル運用、三井E&Sが荷役機械、岩谷産業が水素供給を担います。機械単体ではなく、燃料の製造地から輸送、貯蔵、充填、荷役までの運用を一体で確かめる体制です。
港湾では大型荷役機械が長時間稼働するため、脱炭素化には燃料供給の安定性と設備停止時間の抑制が欠かせません。今回の実績は、水素価格や充填頻度、保守負担を含め、他のコンテナターミナルへ展開できるかを判断する基礎になります。