双日は2026年7月15日、豪州でのガリウム生産事業について最終投資決定を行ったと発表しました。JOGMECとの共同事業会社Japan Australia Gallium Associatesを通じ、米Alcoaの西オーストラリア州アルミナ精錬所で副産物としてガリウムを回収します。生産品は双日が日本を含む市場へ販売する計画です。
半導体材料の供給源を分散
ガリウムはLEDやパワー半導体、通信向け化合物半導体に使われる重要鉱物です。既存のアルミナ生産工程を活用できれば、新規鉱山開発に比べて設備や原料面の効率を高められます。供給国が限られる材料を日米豪の枠組みで確保することは、経済安全保障と顧客の調達安定化に直結します。
量産時期と採算性が焦点
事業は2025年8月の検討開始から投資決定へ進みましたが、建設には現地準備や許認可が必要です。投資家は生産能力、稼働開始時期、総投資額、長期販売契約の条件を確認する必要があります。市況変動が大きい希少金属だけに、回収コストと販売価格の差を安定して確保できるかが収益化の鍵です。
既存精錬所の副産物回収は資本効率を高めやすい一方、原料工程の稼働率に供給量が左右されます。長期引取契約や価格連動式が開示されれば、希少金属市況に対する利益感応度をより具体的に評価できます。