NTTコミュニケーションズと虎ノ門一丁目東地区市街地再開発組合は2024年6月5日、2027年竣工予定の再開発事業でスマートビル化プロジェクトを開始すると発表しました。ビル内の人流、エネルギー、設備データを連携し、運用を継続的に改善します。
29階・約12万平方メートルをデータ化
建物は東京都港区虎ノ門に立地し、地上29階・地下4階、高さ171.31メートル、延床面積11万9,886.17平方メートルで、事務所、店舗、ビジネス支援施設を備えます。エネルギー使用量を可視化し、人流とエネルギーデータに基づいて設備を自動制御します。不審者や不審物を検知するロボット、デジタルサイネージ、ワーカー向けアプリ、混雑表示、非接触の館内動線も検討します。NTT Comは企画から設計、構築、運用までを統合するMSIとして参加し、IOWN構想に基づく技術の活用も探ります。
設計段階からITと設備を統合
従来の建物では空調、照明、入退館、ロボット、アプリが個別に導入され、データが分断されやすい課題があります。共通基盤と参照アーキテクチャーを用いれば、竣工後も機能を追加し、運用データに基づいて更新できます。一方、設備メーカー間の接続仕様、サイバー対策、個人情報、障害時の責任分担を設計時に定める必要があります。今後はエネルギー削減率、保守時間、混雑緩和、テナント満足度を継続して測り、導入費との関係を示すことが重要です。成果を共通仕様として公開できれば、他の再開発や既存ビル改修にも展開しやすくなります。テナントの入退去や設備更新後も接続を維持できるデータ仕様と運用ルールを定めることが、長期の価値を左右します。