オムロン ソーシアルソリューションズとENEOS Powerは2024年6月4日10時30分、岡山県倉敷市で、目的地に駐車中の電気自動車の充放電時間を最適化する「どこか de ENEマネ(V2X)」の実証を2024年度下期から始めることで合意したと発表しました。
市場価格と車両情報から遠隔制御
職場や商業施設などに置くオムロン製V2X機器を使い、電気自動車の電池残量や駐車時間を取得します。電力市場価格が安い時間帯に充電し、高い時間帯に放電するよう、クラウド側から充放電の時刻を指示します。車両の利用予定を損なわずに制御できるか、駐車データと制御結果を収集し、電気自動車を仮想発電所の調整資源として活用する有効性を検証します。家庭に限らず、外出先で接続される時間をエネルギーマネジメントに利用する点が特徴です。
移動需要と電力需給の両立が鍵
電気自動車は大容量の蓄電池を持ちますが、運転に必要な残量と出発時刻を優先しなければ利用者の信頼を得られません。充放電による電池劣化、通信障害、機器の互換性、電力を戻した際の価値配分も事業化の課題です。今後は市場収益、充電料金、設備費、電池への影響を含む収支を示し、車両所有者と施設、アグリゲーターの利益分配を設計する必要があります。多数台を束ねた場合の指令追従率と利用者の退出率を確認できれば、再エネの変動吸収や需給調整市場への参加につながります。目的地充電を単なる電力消費から、系統を支える分散資源へ変える試みです。再エネ出力が多い時間帯を充電へ反映する制御も加えれば、市場価格への対応と二酸化炭素削減を同時に高められます。車種別の制御検証も必要です。