NTTスマイルエナジーは2024年7月10日15時15分、NTTドコモ、NTTアノードエナジーと、家庭用蓄電池を遠隔で最適制御する実証を開始しました。全国の対象契約者を募り、2024年8月1日から2025年2月28日まで事業性と利用者満足度を検証します。
需給状況に応じて家庭の充放電時刻を変更
対象は「ドコモでんき」と「ちくでんエコめがね」の両方を契約し、実証に応募した家庭です。太陽光の発電量が多い時間帯には蓄電池へ充電し、電力需給が厳しい時間帯には放電するなど、利用者が普段どおり生活しながら系統の需給調整に参加できる制御を行います。ドコモとアノードエナジーが発動条件を設計し、スマイルエナジーが蓄電池の遠隔制御とロジック最適化を担当します。参加者には制御への協力に応じてdポイントを付与し、受容性も確認します。
1台当たりの経済価値と市場参加を評価
家庭用蓄電池は停電対策や太陽光自家消費に使われますが、多数を束ねれば一つの調整力として活用できます。実証では蓄電池1台当たりの経済メリット、利用者の満足度、制御の確実性を測り、アノードエナジーがリソース活用市場への参入可能性を検討します。事業化には、機種ごとの通信仕様、充放電ロス、電池劣化への配慮、利用者が必要とする残量の確保が重要です。需要家の快適性を損なわずに再エネ余剰を吸収できれば、低圧リソースを活用する分散型エネルギー運用の裾野が広がります。エネルギー分野では、設備を導入するだけでなく、運用データ、安全性、保守性、地域との調整を継続して検証することが事業化の前提になります。今回の発表は、その実装条件を具体化し、同種案件へ展開する際の判断材料を増やす動きといえます。