【資源循環】国交省、福岡市で余剰汚泥から高効率にリンを回収するB-DASH実証に着手

国土交通省は2024年7月31日、福岡市を実証フィールドとして、余剰汚泥から高効率にMAPを回収する技術をB-DASHプロジェクトに採択したと発表しました。月島JFEアクアソリューション、JA全農ふくれん、福岡市の共同研究体が実施します。

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リンが濃縮する余剰汚泥を選択して処理

実証事業名は「余剰汚泥からの高効率MAP回収システムに関する実証事業」です。MAPはリン酸マグネシウムアンモニウムで、肥料原料として利用できます。従来は汚泥全量や消化工程の返流水を対象とする手法が中心でしたが、今回の技術は下水処理の過程でリンが濃縮する余剰汚泥だけを回収対象とします。処理量を絞ることで設備の小型化と運転コストの低減を図り、回収したリンの品質や収率、連続運転の安定性を確認します。福岡市の処理場で実条件に近いデータを取得し、農業側の利用可能性も共同で評価します。

輸入依存する肥料資源の国内循環を後押し

日本は肥料原料となるリン鉱石を海外に依存しており、価格変動や供給途絶への備えが課題です。一方、下水汚泥には生活排水由来のリンが集まり、都市に継続的に発生する資源として回収余地があります。国交省は実証結果を基に、設計・運転条件や導入効果を整理し、下水処理場への普及につながる技術資料を整備する方針です。回収物を肥料として安定利用するには、重金属などの品質管理、肥料制度への適合、需要地までの輸送と価格競争力を含む供給網の設計が重要になります。エネルギー分野では、設備を導入するだけでなく、運用データ、安全性、保守性、地域との調整を継続して検証することが事業化の前提になります。今回の発表は、その実装条件を具体化し、同種案件へ展開する際の判断材料を増やす動きといえます。

出典:国土交通省報道発表

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