NEDOは2024年8月5日、日立造船と鹿島建設が15MW級の大型風車に対応するセミサブ型浮体式基礎の量産化コンセプトと水上接合工法を開発したと発表しました。グリーンイノベーション基金事業で製造・設置コストの低減を検証した成果です。
工場ブロック生産と港湾での組み立てを分離
開発したコンセプトは、鋼製とコンクリート製の部材を組み合わせたハイブリッド構造を採用し、工場で標準化したブロックを生産して港湾へ運ぶ考え方です。製造場所を一つの大型工場に限定せず、複数拠点で並行生産できるため、大量導入時の供給能力を高めやすくなります。港湾ではブロックを水上で接合し、広大な陸上組立ヤードや高耐荷重岸壁への依存を抑えます。2024年1月末から2月末に日立造船堺工場で接合試験を行い、施工手順と構造成立性を確認しました。
組み立て工程を10%以上短縮する見通し
15MW級風車の浮体は大型で、国内の港湾条件や輸送制約が事業コストを左右します。今回の工法では、陸上で全体を組み立てる従来想定と比べ、大組み立て工程を10%以上短縮できる見通しを得ました。今後は接合部の耐久性、海象条件下での作業性、品質管理、量産時の人員配置とサプライチェーンを実証規模で詰める必要があります。浮体式洋上風力の導入拡大には、基礎製造だけでなく、港湾、作業船、係留、保守までを含む国内供給網の整備が重要です。エネルギー分野では、設備を導入するだけでなく、運用データ、安全性、保守性、地域との調整を継続して検証することが事業化の前提になります。今回の発表は、その実装条件を具体化し、同種案件へ展開する際の判断材料を増やす動きといえます。エネルギー分野では、設備を導入するだけでなく、運用データ、安全性、保守性、地域との調整を継続して検証することが事業化の前提になります。今回の発表は、その実装条件を具体化し、同種案件へ展開する際の判断材料を増やす動きといえます。
出典:NEDOニュースリリース