米国ネバダ州の電力会社NV Energyは2026年7月24日、データセンター開発企業Tract(現地契約主体Reno Power)を相手取り、ワショー郡第二司法地区裁判所に確認判決および差止命令を求める訴状を提出し、提訴しました。争点は、Tractが計画する2件のデータセンター事業に関するRule 9協定の解釈です。
対象は、Tractが開発を進める「Peru Shelf」(686エーカー、想定電力需要810MW)と「South Valley」(1,534エーカー、想定電力需要1.215GW)の2案件です。両案件はいずれもNV Energyとの間でRule 9協定を締結しており、電力供給量・供給時期・コスト負担の決定方法を巡って両者の見解が分かれています。訴状の多くは、Rule 9協定の商業機密性を理由に、封印または黒塗りの状態で提出されています。
NV Energyは規制プロセスでの審査を主張
NV Energyは訴状の中で、Tractが電力供給量・供給時期・コスト負担に関する決定を、ネバダ州公益事業委員会(PUCN)による規制プロセスを経ずに、非公開の私的仲裁に持ち込もうとしていると主張しています。同社は、これらの決定は全顧客の電気料金に影響を及ぼす規制事項であり、仲裁人には決定権限がないとの立場を示しています。
NV Energyのスポークスパーソン Katie Jo Collier氏は、2026年8月7日付のCBS Newsの取材に対し、新たなインフラや電力コストを生み出す事業者はそのコストを自ら負担すべきであり、既存顧客に転嫁すべきではないとコメントしています。
Tractは投資実績を示し反論
これに対しTractは声明で、NV Energy側が当初約束していた電力供給を拒否する一方で、10億ドル規模のグリッド増強を求めていると反論し、訴状は事実関係を歪めて記載していると主張しています。
Tractはまた、ネバダ州内のインフラに既に1億2,700万ドル超を投資済みであり、今後最大で約10億ドル規模の追加投資を約束していると説明しています。