商船三井とグループ会社の北拓は、2024年5月21日、福岡県北九州市の北拓北九州支店に洋上風力発電の運用・保守管理(O&M)に特化したトレーニング設備を完成させ、竣工式を開催しました。洋上風車の基礎とタワーを接続する実物のトランジションピースを使う訓練設備は国内初としています。
洋上特有の作業を実機で再現
設備では、作業員輸送船から風車へ乗り移る動作、昇降設備の利用、資機材の揚重など、洋上風力特有のリスクを想定した実践的な訓練ができます。北拓が蓄積してきた風車メンテナンスの知見と、先行する欧州の事例を設計へ反映しました。竣工式後には、発電事業者や建設関係者向けに訓練のデモンストレーションも実施しました。
O&M人材の裾野を拡大
北拓は設備の運営と訓練を担い、商船三井は海運で培った船員育成、機材輸送、事業化の知見を提供します。自社技術者だけでなく、洋上風力の保守へ新規参入する企業や若手人材も受け入れる方針です。国内では洋上風力案件の建設が進む一方、長期安定運転を支える保守人材の確保が必要です。実物設備を用いた安全訓練は、事故防止と稼働率維持に直結します。本設備は資源エネルギー庁の洋上風力発電人材育成事業を活用して整備されました。北九州港周辺で進む洋上風力産業の集積とも連動し、建設後に長期間必要となる地域の保守サービス基盤を形成する狙いがあります。
出典:商船三井・北拓発表