NTTデータ、キヤノンマーケティングジャパン、日立製作所は2024年5月16日、AIを活用したビル空調の最適制御実証で、快適性を維持しながらエネルギー消費量を期間平均16%削減したと発表しました。実証は3月22日から29日まで、日立ビルシステム亀有総合センターのロビーで実施しました。
人流と温度データを一元管理
キヤノンMJのネットワークカメラと映像解析ソフト「Crowd People Counter」で人流をデータ化し、日立のビルIoT基盤「BuilMirai」に外気温、室温とともに集約しました。これをNTTデータのAI空調最適化サービス「HUCAST」と連携させ、室内環境を予測して設定を先回りで変えるフィードフォワード制御を行いました。
快適性指標を保ち省エネ
実証では、温冷感を表すPMVを快適域とされるマイナス0.5からプラス0.5に保ちながら、一定温度で制御する従来方式との比較で消費電力を平均16%減らしました。測定項目はエネルギー消費量、室内外の温湿度、空調設定温度などです。3社は実証結果を踏まえてサービス化を目指し、制御精度の向上を続けます。人の滞在状況まで用いるため、単純な温度設定変更よりも快適性と省エネを両立しやすい点が特徴です。
各社の役割は、NTTデータがAI制御、キヤノンMJが人流解析、日立がビルデータ基盤を担う構成です。既設ビルでは設備を全面更新せず、カメラと管理システム、AIを連携させて運用改善を図れる可能性があります。今後は異なる建物用途や季節でも同様の効果を得られるかを検証し、サービス化へつなげます。