一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターは2024年6月、令和6年度デマンドサイドマネジメント表彰の受賞案件を公表しました。最高位の経済産業省資源エネルギー庁長官賞には、北陸電力の「Easyキュート」と、清水建設北陸支店新社屋の「超環境型オフィス」が選ばれ、6月3日に東京都内で表彰式が行われました。
給湯器を遠隔制御する北陸電力
機器部門の「Easyキュート」は、エコキュートの遠隔制御によるデマンドレスポンス(DR)とリースを組み合わせた取り組みです。電力需給や再生可能エネルギーの発電状況に応じて給湯時間を動かし、家庭の利便性を保ちながら電力需要を調整します。需要家側の設備を電力系統の柔軟性として活用する仕組みが評価されました。
清水建設は新社屋で負荷を平準化
総合システム部門では、清水建設北陸支店の新社屋が受賞しました。同社屋は省エネルギーだけでなく、建物設備を統合的に運用し、電力負荷の平準化と環境性能の両立を図ります。両案件は、供給側の発電設備だけに頼らず、給湯器や建物設備の運転時刻を調整する点が共通します。再エネ拡大で需給変動が増すなか、需要側資源の実装例として位置付けられます。
表彰制度は、電力負荷の平準化に資する機器と総合システムを公募し、優れた事例の普及と社会への啓発を目的としています。今回はこのほか、ハイブリッドGHP、自然冷媒冷水チラー、既存蓄熱槽を活用したリニューアルZEBなども表彰されました。需要を減らすだけでなく、使う時刻を動かす技術が評価対象に広がっています。