NEDOは2024年5月10日、分散型エネルギーリソース(DER)を制御して配電系統の混雑を緩和する「FLEX DERプロジェクト」のフィールド実証を開始したと発表しました。第1回実証は5月1日から14日まで、将来の混雑が懸念される栃木県那須塩原市の配電用変電所エリアで実施します。

系統情報とDERを連携
実証では、一般送配電事業者が把握する系統の混雑状況と、アグリゲーターが管理する太陽光、蓄電池、需要設備などの稼働情報を連携します。送配電側が必要な制御量を示し、アグリゲーターが複数のDERへ配分して充放電や需要を調整します。これにより、再エネ発電が集中する時間帯の潮流を抑え、設備増強や出力制御を減らせるかを検証します。
標準業務フローを整備
プロジェクトは2022年度から2024年度まで実施し、NEDOと参加事業者は年度内に複数回の実証を予定しています。検証結果を基に、DERフレキシビリティシステムの要求仕様、一般送配電事業者とアグリゲーターの標準的な業務フロー、通信仕様をまとめます。個別企業の実証にとどめず、異なる事業者間で利用できる共通手順を整えることが目的です。既存系統を有効活用しながら再エネ接続量を増やす運用技術として社会実装を目指します。
参加事業者は、送配電事業者、アグリゲーター、システム事業者などで構成されます。系統混雑の解消に使うDERが同時に需給調整や需要家の自家消費にも利用される場合、制御指令が競合しない仕組みが必要です。実証では技術性能だけでなく、指令から実績確認、精算までの役割分担を整理し、実運用へ移せる形を検討します。