米国最大の広域系統運用機関PJMインターコネクションは2026年7月31日、データセンターなど大口負荷の急増に伴う供給力不足への対応として、連邦エネルギー規制委員会(FERC)に2つの計画を申請したと発表しました。1つ目は「信頼性バックストップ調達(RBP)」で、2028/2029年度の容量オークションで生じた6,831MWの不足分を補うため、9月30日開始を目指す一回限りの追加調達です。最長15年契約、上限価格は加重平均で1MW・日あたり555ドルとしています。
2つ目は8月7日に提出予定の「暫定的資源十分性サービス(IRAS)」で、自前の電源を確保しない新設の大口負荷を対象に、系統逼迫時の需要抑制を求める枠組みです。大口負荷の登録制度や緊急時手続きの整備も盛り込まれています。PJMは、2038年までに大口負荷が70GW増加すると予測しており、州当局との連携によるコスト配分の在り方が今後の焦点になるとしています。この提案は、PJM理事会が1月16日に示した方針や、ホワイトハウスの国家エネルギー優位性評議会が掲げる目標とも整合させたものです。PJM理事会は「需要の急拡大と供給逼迫、容量コスト上昇という現在の趨勢は持続可能ではない」とし、新規大口負荷が引き起こすコストは当該負荷が負担すべきだと強調。ただしPJM自体には個別データセンターへの小売コスト配分権限がないため、各州当局の関与が不可欠になるとの認識を示しています。
出典:PJM Reliability Backstop Proposal Outlines Steps To Secure New Supply and Maintain Reliability