新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2024年4月15日、グリーンイノベーション基金の「製鉄プロセスにおける水素活用」プロジェクトで、新テーマ「直接還元鉄を活用した電気溶融炉による高効率溶解等技術開発」に着手すると発表しました。日本製鉄と金属系材料研究開発センターが実施します。
水素直接還元から転炉まで一貫開発
開発するのは、低品位の鉄鉱石を水素で直接還元し、電気溶融炉で溶解した後、転炉へつなぐ一貫プロセスです。高炉法を代替できる生産効率を確保するとともに、生成する鉄の不純物濃度を高炉法並みに制御する技術を確立します。
電気溶融炉は連続操業による出銑とスラグの連続排出が可能で、低品位鉱石を使いながら品質と生産性を両立できる可能性があります。副生するスラグについても、国内のセメント原料として利用できる品質へ制御する技術を開発します。
NEDO支援規模は230億円
事業期間は2024年度から2028年度までを予定し、NEDOの支援規模は230億円です。NEDOは、製鉄プロセス全体で化石燃料の使用量を減らし、2030年までにCO2排出量を50%以上削減する技術の開発を目標としています。鉄鋼業の脱炭素化には、石炭を用いる高炉中心の製造工程そのものを転換する必要があり、低品位鉱石を利用できる水素還元製鉄の実用化が焦点となります。