川崎重工業は2024年4月15日、神戸工場(神戸市)で稼働する大型ガスエンジン発電設備を改造し、水素30%混焼のフルスケール実証設備を建設すると発表しました。発電出力は8MW級で、この規模の水素30%混焼実証設備の建設着手は国内初としています。
既存の7.5MW設備を改造
対象は、都市ガスを燃料とする発電出力7.5MWの「KG-18-T」です。水素供給システムを追加するとともに、エンジンの燃焼室を水素混焼に対応する仕様へ変更します。2024年5月の竣工、同年10月の運用開始を計画していました。
水素は都市ガスより燃焼速度が速く、燃焼温度も高いため、異常燃焼や燃焼室部品の過熱が課題になります。川崎重工は、発電出力や水素混合比率に応じて燃焼状態を制御する独自システムと燃焼室の改良により、水素を混ぜても従来と同等の発電出力を維持できるとしています。
年間約1,150トンのCO2削減を想定
都市ガスに水素を体積比30%で混焼した場合、都市ガスだけを燃焼する場合と比べて、年間約1,150トンのCO2削減を見込みます。同社のガスエンジンは起動指令から5分で最大出力へ到達でき、再生可能エネルギーの変動を補う調整力としての活用も想定しています。水素混焼モデルの市場投入と既設設備向け改造工事は2025年の展開を計画していました。