第一三共ヘルスケア株式会社(社長:内田高広)とJFEエンジニアリング株式会社(社長:福田一美)は2026年6月18日、使用済みの薬包装「おくすりシート」(PTP包装)を含む廃プラスチックから、化学品原料となる合成ガス(CO・CO2・H2)を生成する実証試験に成功したと発表しました。
C-PhoeniX Processで廃棄物をガス化
今回の実証には、JFEエンジニアリングが独自に開発した廃棄物ガス化技術「C-PhoeniX Process(シーフェニックス プロセス)」を活用しました。本事業はNEDOのグリーンイノベーション基金事業「廃棄物・資源循環分野におけるカーボンニュートラル実現」に2024年2月に採択されたもので、環境省および千葉市の協力のもと委託事業として実施されています。PTP包装はプラスチックとアルミが複合された資材で分離が難しく、従来はサーマルリサイクルや焼却が中心でしたが、今回の成功によりケミカルリサイクルを通じた新たな用途展開の可能性が開かれました。
おくすりシート回収プログラムの実績
第一三共ヘルスケアは2022年10月、横浜市で日本初の生活者参加型回収プログラム「おくすりシート リサイクルプログラム」を開始しました。2025年12月には東京都東大和市にも対象を拡大し、回収拠点は100カ所以上、2026年5月末時点の回収量は約20トン(おくすりシート約2,000万枚相当)に達しています。これまで回収したシートはボールペンやトレー、ベンチなどへのマテリアルリサイクルにとどまっていましたが、今回のケミカルリサイクル成功により、新たなPTP包装材料へと再生する水平リサイクルの実現可能性も視野に入りました。
第一三共ヘルスケアのサステナビリティ推進マネジャー岩城純也氏とJFEエンジニアリングの環境本部開発センター長奥山健一氏は、それぞれ今回の成果への期待を表明しています。両社は今後、大規模な廃棄物ガス化プラントの建設を通じた社会実装を目指すとしています。