米国のドナルド・トランプ大統領は2026年8月6日、1962年通商拡大法232条に基づき、ポリシリコンおよび派生品の輸入に対する最低輸入価格(MIP)の設定と、派生品への15%の追加関税賦課などを指示する大統領布告を発表しました。詳細はジェトロの公式記事(米大統領布告へのリンクを含む)で確認できます。
国内製造能力の減退を受け輸入制限措置を発動
商務省産業安全保障局(BIS)は2025年7月、232条に基づきポリシリコンの輸入状況に関する調査を開始していました。布告によると、商務長官はポリシリコンが太陽電池や半導体の製造に必要である一方、国外での生産能力拡大による供給過剰で国内製造能力が減退したと認定し、MIPの設定や関税賦課による輸入制限を大統領に勧告しました。
米国税関で価格証明を求め、下回れば特定関税を賦課
米国税関・国境警備局(CBP)は輸入業者に対し、輸入品の米国内での最初の販売価格がMIP以上であることを示す書類、または布告署名日(8月6日)以前に締結された契約に基づく販売であることを示す書類の提出を求めます。書類を提出しない場合や、価格がMIPを下回る場合は、差額分に相当する特定関税を課します。措置は米国東部時間2026年12月4日午前0時01分以降の通関から適用されます。
追加関税は15%、日本・韓国・台湾・EU等は軽減
ポリシリコンのインゴットおよび派生品には15%の追加関税を課しますが、英国は10%、日本・韓国・台湾・スイス・リヒテンシュタイン・EUは一般関税率(MFN税率)との合計を15%とする軽減措置が適用されます。あわせて、MIP・追加関税導入前の備蓄が確認された企業には輸入制限を課すほか、商務長官は国内生産計画を民間企業から募集し、承認された計画には232条関税の支払を免除するプログラムも策定します。
出典:ジェトロ「トランプ米大統領、232条に基づきポリシリコン・派生品の輸入に最低輸入価格・追加関税の適用を決定、12月発動」