経済産業省・資源エネルギー庁は2025年4月1日、第101回制度検討作業部会で、再生可能エネルギー発電設備に併設する蓄電池が系統からも充電する場合の非化石価値の算定方法を提示しました。系統由来の充電分を除き、再エネ由来と認められる放電量を按分して非FIT非化石証書の対象とする考え方です。
FIP電源に併設する蓄電池は、発電所からの電力だけでなく系統電力も充電できるようになると、安価な時間帯や需給に余裕がある時間帯に充電するなど、運用の自由度が高まります。一方、蓄電池から放電された電気には再エネ由来分と系統由来分が混在するため、全量へ非化石価値を付けると環境価値を過大に計上するおそれがあります。
提示された方向性では、蓄電池への充電量を発電設備側と系統側に分け、その比率を使って放電量のうち再エネ由来分を算定します。充放電に伴う損失も考慮し、系統充電に対応する電力量を非化石価値の認定対象から除外します。計量値に基づいて由来を切り分けることで、再エネ分の価値だけを証書として扱えるようにします。
この整理により、認定された非化石価値は非化石価値取引市場での売却や、要件を満たす相対取引への活用が可能になります。発電事業者は、系統充電で蓄電池の稼働率を高めながら、発電設備由来の環境価値を失わずに収益化できます。FITからFIPへの移行や、既設再エネへの蓄電池併設を後押しする効果が期待されます。
実務では、発電側と系統側の充電量、放電量、損失を区別できる計量・データ管理が重要です。算定方法が統一されれば、証書の二重計上を防ぎつつ、蓄電池による供給時間のシフトと非化石価値取引を両立しやすくなります。