大阪ガスは2025年3月4日、北海道千歳市で計画される「上長都蓄電所」の事業会社へ出資し、系統用蓄電池事業に参画すると発表しました。三菱HCキャピタルエナジーとサムスン物産が設立した上長都ひかり蓄電合同会社へ加わり、3社で2027年1月の運転開始を目指します。
蓄電所の定格出力は2万5,000kW、定格容量は5万kWhで、LFP方式のリチウムイオン電池を採用します。設置場所は千歳市上長都、敷地面積は約6,600平方メートルです。三菱HCキャピタルエナジーが開発とプロジェクト管理、サムスン物産がエンジニアリングを担います。
大阪ガスは、蓄電池の運用と電力市場での取引を担当します。卸電力市場、需給調整市場、容量市場の三つを組み合わせ、価格や系統の需給状況に応じて充放電します。再エネ出力が多い時間帯に充電し、需要が高い時間帯や調整力が必要な場面で放電することで、北海道エリアの需給安定化に貢献します。
北海道では風力や太陽光の導入が進む一方、広域系統の制約や出力変動への対応が課題です。2時間分に相当する容量を持つ大規模蓄電所は、短時間の需給調整と電力の時間移動を担います。市場収入を組み合わせる運用能力が、設備の収益性と社会的価値を左右します。
事業開始までには、系統接続、建設工程、電池の安全管理、各市場への参加準備を着実に進める必要があります。寒冷地での温度管理や積雪時の保守性、長期運転に伴う劣化を実データで確かめることが、北海道での横展開に欠かせません。