北陸銀行とSustechは2025年3月7日、再生可能エネルギー発電所の環境価値を長期調達するバーチャルPPAを締結したと発表しました。契約期間は2025年から2044年までの20年間で、FIP制度を活用する太陽光発電所由来の環境価値を北陸銀行が受け取ります。電力そのものの供給契約とは分けて、非化石価値を取引する仕組みです。
年間の供給量は約1,500MWhを予定し、CO2排出量の削減効果は年間約657トンを見込みます。Sustechは環境価値の調達と管理を支援し、北陸銀行は自社の電力使用に伴うScope2排出量の削減に活用します。発電所が生み出す環境価値を長期契約で確保するため、需要家は脱炭素目標に沿った計画的な調達を進めやすくなります。
バーチャルPPAは、需要拠点から離れた再エネ発電所を活用でき、敷地や屋根に設備を置けない企業にも導入の選択肢を広げます。発電事業者側にとっても、環境価値の長期的な買い手を確保することで、FIP下の市場価格変動を補完し、事業の予見可能性を高める効果が期待されます。
地方銀行が自ら長期の環境価値調達に踏み出すことは、地域企業への脱炭素金融や再エネ導入支援にもつながる動きです。契約期間中は、発電量や環境価値の移転、排出削減量を継続して確認し、会計・開示ルールに沿って適切に反映することが重要になります。長期契約では、証書の帰属を毎年度確認し、どの拠点の使用電力に対応するかを明確にする管理体制も欠かせません。