NTTアノードエナジーとパナソニックは2025年4月7日、大阪・関西万博の会場で、太陽光由来の電力から製造したグリーン水素を地下パイプラインで輸送し、別のパビリオンで利用するサプライチェーンモデルを完成したと発表しました。会場内で水素の製造、輸送、発電までを一体的に実装します。
NTTパビリオンでは、同施設の太陽光発電などを含むゼロカーボン電力を使って水を電気分解し、グリーン水素を製造します。水素は、約200メートル離れたパナソニックグループパビリオン「ノモの国」まで地下パイプラインで送られます。会場内の離れた施設を結び、再エネ電力を水素として貯蔵・輸送する実証です。
供給先では、定格出力5kWの純水素型燃料電池が水素を使って発電し、パビリオン設備や夜間照明などに電力を供給します。太陽光の発電時間と需要時間が一致しない場合でも、水素に変換しておくことでエネルギーを時間を越えて利用できます。電力系統だけに依存せず、構内配管を通じて複数施設を結ぶ点も特徴です。
今回のモデルは、工場、港湾、街区などで再エネの余剰電力を水素へ変換し、近隣需要家へ供給する分散型水素網の参考になります。一方、設備コスト、変換効率、安全管理、需要量に応じた運転計画の検証が不可欠です。太陽光の発電量、水電解装置の消費電力、水素の製造・消費量を一体で計測し、再エネ由来性と設備効率を確認することが重要です。