日本冷凍空調工業会は、家庭用自然冷媒CO₂ヒートポンプ給湯機「エコキュート」の国内累積出荷台数が2025年3月時点で1,000万台を突破したと、4月11日に発表しました。2001年4月の発売から24年で大台に達しました。
空気の熱を使い給湯電力を削減
エコキュートは大気中の熱をくみ上げて湯を沸かし、自然冷媒のCO₂を使います。直接加熱式に比べ高効率で、家庭部門の給湯に伴う消費電力と排出量を削減します。工業会にはコロナ、ダイキン工業、長府製作所、パナソニック、日立GLS、三菱電機の6社が参加しています。
昼間運転で再エネの受け皿に
近年は省エネに加え、太陽光発電が多い昼間に湯を沸かし、貯湯タンクを蓄エネルギー設備として使う価値が高まっています。電力需給に合わせて運転時刻を移すDRにも対応しやすく、再エネ余剰電力の活用手段となります。今後はHEMSや小売電気事業者との連携が焦点です。
累積1,000万台は出荷台数であり、現在稼働している台数とは一致しませんが、家庭の給湯設備として大きな市場が形成されたことを示します。普及初期の機器が更新期に入るため、交換時の高効率化や断熱性能の向上も削減余地になります。昼間沸き上げやDRを広げるには、メーカーごとに異なる制御仕様をHEMSや小売事業者が安全に連携できること、利用者が湯切れを心配せず参加できることが条件です。給湯は家庭のエネルギー消費に占める割合が大きく、1台ごとの効率改善と多数台の運転時刻調整を組み合わせる効果が注目されます。