鴻池組、朝霧高原で国内初のバッチ式乾式メタン発酵事業に着手

鴻池組は、富士バイオテック、KSバイオマスエナジーと共同で、静岡県富士宮市の朝霧地区において、国内初となるバッチ式乾式メタン発酵によるバイオガス発電事業に着手すると、2024年10月31日に発表しました。3社は、鴻池組を代表社員とする朝霧バイオガス合同会社と朝霧バイオパワー合同会社を設立。牛ふんや食品残渣を電気・熱・堆肥へ転換する地域循環型事業を進めます。

5槽の発酵槽で牛ふんと食品残渣を処理

朝霧バイオガス合同会社は、既存の堆肥製造施設の前処理設備として、ドイツBEKON社製のバッチ式乾式メタン発酵設備を設置します。設備は最大投入量248トンの発酵槽を5槽備え、各槽に原料を投入した後は、動力による撹拌や切り返しを行わず、消化液を散布してメタン発酵を進める構造です。酪農が盛んな朝霧地区では年間10万トン以上の牛ふん処理が必要とされており、食品残渣とともに嫌気性発酵させ、バイオガスとしてエネルギーを回収します。

発電・熱利用と堆肥化を一体化

生産したバイオガスは、朝霧バイオパワー合同会社が運営する熱電併給装置(CHP)の燃料として利用し、FIT制度を活用した発電事業を行います。発電時に生じる熱も利用することで、原料が持つエネルギーを電気と熱の両面で活用します。発酵後の残渣は既存の堆肥製造施設で全量を堆肥化するため、事業工程から廃棄物を発生させない計画です。乾式方式は消化液処理や排水処理を必要とせず、水処理に伴う環境負荷や設備負担を抑えられる点も特徴です。地域の畜産廃棄物と食品残渣を資源化し、エネルギー回収と農業利用をつなぐ循環モデルの構築を目指します。

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