【水力発電リプレース】九州電力、沈堕発電所を9.9MWへ増強し運転再開

九州電力は、2026年4月1日、大分県豊後大野市の沈堕発電所で更新工事を完了し、営業運転を再開したと発表しました。1923年に運転を始めた既設水力を長期利用するためのリパワリング案件です。

発表内容と案件の概要

沈堕発電所は大野川水系の大野川と平井川を利用する水力発電所です。設備の高経年化に対応するため、2022年5月から水車・発電機、水圧鉄管の取り替え、導水路の補強などを進めました。更新後の最大出力は9,900kWで、工事前の8,300kWから1,600kW増加しました。年間発電電力量は約5,800万kWhを見込み、一般家庭約1万9,300世帯分に相当します。九州電力の排出係数を用いた年間CO2削減効果は約1万8,000トンです。既存の河川設備を活用しながら発電効率と信頼性を高め、100年を超える発電所の運用を継続する計画です。

事業上の位置付けと今後の焦点

水力発電のリプレースは、新たな大規模ダムを建設せずに再生可能エネルギーの供給量を増やせる手段です。水車や発電機の高効率化、老朽設備の更新、導水路など土木設備の補強を組み合わせることで、同じ水資源から得られる電力量を増やし、故障停止のリスクを下げられます。一方で、工事期間中の停止、河川流量の変動、豪雨時の安全管理、長期保守費用が事業性を左右します。最大出力の増加だけでなく、運転再開後の年間発電量、設備利用率、計画外停止、維持管理費を継続的に確認する必要があります。歴史ある一般水力を次の数十年へ引き継ぐ代表的な更新案件です。

運転再開後は、計画値に対する年間発電量、設備利用率、計画外停止の回数、保守費用の推移を確認することが重要です。更新設備の性能だけでなく、既設の取水設備や導水路を含む発電所全体の信頼性が、長期的な増電効果と収益性を左右します。

出典

九州電力の公式発表

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