経済産業省と国土交通省は2025年10月1日、洋上風力の「公募占用指針(改訂案)」に関する意見募集の結果を公表した。2025年3月28日から4月27日までに166件の意見が寄せられ、e-Govでは「提出意見を踏まえた案の修正なし」と整理された。
FIT案件のFIP移行をめぐり公平性に異論
改訂案は、第1ラウンドなどFITを前提に選定された洋上風力案件について、FIP制度への移行が可能であることを規定上明確化する内容を含んだ。提出意見では、過去の説明との整合性、公募後の条件変更、公平性や予見可能性への懸念が相次いだ。政府は、FIPは市場統合を促す制度であり、FITからFIPへの移行自体は制度開始後から可能だったとの考えを示す一方、第1ラウンドの規定整備は、第2・第3ラウンドの事業環境整備を具体化し、その状況を確認してから最終整理すると回答した。
事業継続支援と公募の信頼性を両立
洋上風力は資材費、金利、為替、施工船・サプライチェーン制約の影響が大きく、落札後の事業環境変化へ対応する柔軟性が必要になる。一方で、選定後に売電制度や契約条件を変更すれば、非選定事業者との競争条件や国民負担の妥当性が問われる。今回の結果は、事業完遂を支える制度調整と、公募ルールの透明性・一貫性をどう両立するかという課題を示した。今後はFIP移行の適用条件、価格調整や保証金措置、地域・国民への説明を公開プロセスで詰める必要がある。