三菱商事株式会社は、洋上風力第1ラウンドで選定された秋田県・千葉県の3海域、合計約1.7GWの洋上風力発電事業について、事業性を再評価していると2025年2月3日に発表しました。対象は能代市・三種町・男鹿市沖、由利本荘市沖、銚子市沖の3案件です。
インフレ・円安・金利上昇で前提を再検証
同社は2021年12月の事業者選定後、インフレ、円安、サプライチェーンの逼迫、金利上昇など、世界の洋上風力を取り巻く事業環境が当初想定を上回って変化したと説明しています。3案件は、三菱商事洋上風力を代表企業とするコンソーシアムが開発を進めていますが、設備調達費、建設費、資金調達費の上昇は、長期固定価格を前提とする収益性に直接影響します。
再評価後に対応方針を決定
三菱商事は、取り得る手段を検討したうえで、再評価の結果を踏まえて今後の対応方針を決めるとしています。発表時点では撤退や価格調整制度の利用を決定したとは明らかにしていません。このため本記事では、一次発表で確認できる「事業性再評価」に範囲を限定します。大規模洋上風力は、国内サプライチェーン形成と電力安定供給の両面で重要ですが、事業継続にはコスト上昇リスクを反映できる制度と契約設計が焦点になります。