【原子力発電政策規制】世界 世界銀行、原子力向け融資禁止を解除

世界銀行は2025年6月10日の理事会で、原子力発電プロジェクトへの資金提供を禁じてきた長年の方針を撤廃し、既存原子炉の運転期間延長や新規原子力発電プロジェクトへの融資を開始することを決定しました。同行による原発新設への融資は1959年のイタリア向け以来なく、2013年以降は正式に禁止されていました。アジャイ・バンガ総裁は職員向けメールで、「電力は基本的人権であり開発の基盤だ。雇用にも医療にも教育にも清潔な水にも公共の安全にも電力が必要であり、人口増加や経済の工業化、デジタル化の加速に伴って電力需要は今後も高まり続ける」と説明。「初めて、数十年ぶりに世界銀行グループが原子力エネルギー分野への関与を再開する」と述べました。太陽光や風力、地熱、水力が最適な国もあれば、天然ガスや原子力が現実的な選択肢となる国もあるとして、各国が自国の事情に応じて電源を選べるようにする方針も示しています。

同行は国際原子力機関(IAEA)などと連携し、既存原子炉を持つ国々の運転期間延長や関連する送電網整備を支援するほか、小型モジュール炉(SMR)の実用化を加速させるとしています。世界原子力協会のサマ・ビルバオ・イ・レオン事務局長は「国際的なエネルギー政策における画期的な転換だ」と歓迎しました。世界銀行によると、途上国の電力需要は2035年までに倍増以上となる見通しで、発電・送電網・蓄電への年間投資額は現在の2,800億ドルから約6,300億ドルへ拡大する必要があるとしています。現在世界では約440基の原子炉が31カ国で稼働し、少なくとも70基が建設中で、COP28で採択された原子力発電容量3倍化目標にも弾みがつくとみられています。

出典:https://www.world-nuclear-news.org/articles/world-bank-agrees-to-end-ban-on-funding-nuclear-energy

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