英国運輸省(DfT)とゼロエミッション車局(OZEV)は2025年7月13日、電気自動車(EV)向け充電インフラの強化に6,300万ポンドを投じる新たな支援策を発表しました。国民保健サービス(NHS)の車両電動化や事業所への充電器設置を後押しするほか、私道を持たない利用者が自宅の電気料金で充電できるよう、歩道下にケーブルを敷設し住宅と路上駐車スペースをつなぐ工事も支援します。内訳は歩道下配線に2,500万ポンド、事業所の充電拠点整備に3,000万ポンド、NHS施設向けに800万ポンドが充てられます。政府はこれにより、駐車用私道のない世帯でも自宅の電気契約料金でEV充電ができる環境を全国で拡大する狙いです。
さらに両機関は同月15日、2028年度までの新たなEV購入補助金制度「Electric Car Grant」に6億5,000万ポンドを拠出すると発表しました。車両価格3万7,000ポンド以下のEVを対象に、最も高いサステナビリティ基準を満たす車種には最大3,750ポンド、中程度の環境基準を満たす車種には1,500ポンドの値引きをそれぞれ適用します。同制度は2025年7月16日に運用を開始、2029年まで継続する予定で、2022年に打ち切られた従来のプラグインカー・グラント制度に代わる新たな枠組みと位置付けられています。これらは総額45億ポンド規模のゼロエミッション車移行支援パッケージの一環で、政府は充電インフラと購入支援の両輪でEV普及を加速させ、2030年のガソリン・ディーゼル車新車販売禁止に向けた移行を後押しする方針です。対象となるEVの詳細な認定基準は今後、製造過程の環境負荷なども勘案して段階的に整備される見通しです(1ポンド=約196円)。