先進炉開発企業アロー・アトミクス社は2025年8月19日、Valor Equity Partnersを主導投資家とするシリーズB資金調達で1億ドルを確保したと発表しました。今回の調達には、Fine Structure Ventures、日立ベンチャーズ、NRGエナジー、Crosscut、Tishman Speyerなど新規・既存投資家が参加し、累計調達額は1億3,600万ドル超に達しています。同社は米エネルギー省(DOE)が先進炉の試験を迅速化するために設けたパイロットプログラムに選定されており、今回の資金により、アイダホ国立研究所(INL)敷地内で建設する初号機「Aalo-X」を2026年夏までにゼロ出力臨界へ到達させる計画です。同社によれば、これは単なる試験炉ではなく実際に発電する本格プラントであり、成功すれば数十年ぶりに米国で稼働する先進炉となります。
さらに同社はAalo-Xの隣に実験的なデータセンター(DC)を建設する計画を明らかにしており、原子力発電所とDCが同時に建設される初の事例になるとしています。同社のマスタープランでは、Aalo-XでDC向けマイクロ炉市場への適合性を実証した後、ナトリウム冷却マイクロ炉「Aalo-1」5基とタービン1台で構成する「Aalo Pod」を数千ユニット規模で量産し、GW級のDC電力需要に応えるとしています。同社は自治体電力会社や海水淡水化、産業用プロセス熱など他分野への展開や、出力を現行の約10倍とする次世代炉の開発も見据えているほか、40,000平方フィートのパイロット工場と実物大の非核プロトタイプを既に完成させたとしています。