【太陽光発電事業】自然電力、岩手県大船渡市の35.2MW計画を中止

自然電力は2025年9月4日、岩手県大船渡市で進めていた太陽光発電事業の継続を中止すると発表した。計画は最大35.24MW規模で環境影響評価手続きを進めていたが、累積投資負担に加え、人件費と資材費の高騰で事業環境が厳しくなり、再評価の結果、継続困難と判断した。今後は関係機関と撤退に必要な手続きを進める。

事業中止を伝える公式発表ページ(出典:自然電力)
事業中止を伝える公式発表ページ(出典:自然電力)

FIT認定失効後に採算を再評価

この計画は2018年に環境影響評価の配慮書手続きを開始し、2025年2月には準備書を公表していた。一方、長期化する中でFIT認定が失効し、固定価格での売電を前提とした収支構造を維持できなくなった。さらに建設費、人件費、資材価格の上昇が重なり、追加投資の回収可能性が低下した。自然電力はグループ全体の経営基盤強化と事業ポートフォリオ精査の一環として中止を決めたとしている。

環境調査の知見は地域へ残す

事業者は地域住民の意向を聞きながら撤退手続きを行い、環境アセスメントで得た自然環境への科学的知見は地域で活用できるよう継続して整理する方針を示した。今回の決定は開発中の他案件には影響しないとしている。大規模太陽光では、環境評価が進んでも系統、許認可、売電制度、建設費が変化すれば最終投資判断に至らない場合がある。撤去・原状回復を伴う工事前段階の中止として、今後の手続き完了と調査資料の公開方法が確認点となる。

なお、容量、発電量、削減効果などは公式発表時点の公表値で、計画値を含む。未公表事項は推測で補わず、一次資料の追補を待つ。

出典:自然電力「岩手県大船渡市における太陽光発電事業計画に関するお知らせ」

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