日本ベネックスは、長崎県諫早市の本社工場屋根に設置した「ベネックスソーラーポート」をFITからFIPへ移し、774kWhの蓄電池を併設して2025年8月23日に運用を開始した。発電所は直流320.2kW、交流250kWで、2013年からFITで売電していた。同社にとって初の蓄電池併設FIP太陽光となる。
東芝ESSが充放電を最適化
蓄電池の充放電を含む発電所運用は、東芝エネルギーシステムズがアグリゲーターとして担う。日中の太陽光電力を蓄え、夜間など需要の大きい時間帯へ放電することで、出力抑制の影響を抑えながら収益最大化を目指す。FIPでは市場価格を踏まえた売電と需給管理が必要で、蓄電池は発電時間を変えられない太陽光に柔軟性を加える。既設屋根設備を活用するため、新たな用地造成を伴わない。
48件中24件をFIPで運用
日本ベネックスは保有する自社発電所48件・約63.6MWのうち、24件・約43.2MWをFIPで運用している。本件で得た知見を基に、他社発電所への蓄電池導入支援も検討する。小規模設備でも、FIP転換、蓄電池、アグリゲーションを組み合わせられることを示す案件である。一方、採算は市場価格差、充放電ロス、劣化、制御費に左右される。運転後の抑制回避量と収益実績が次の検証項目となる。
なお、容量、発電量、削減効果などは公式発表時点の公表値で、計画値を含む。運転実績や契約条件は今後の追加発表で確認する必要がある。未公表事項は推測で補わず、一次資料の追補を待つ。