山都太陽光発電所合同会社が熊本県山都町で計画する「アグリヒルズ・ソーラー山都発電事業」は、環境影響評価書の手続きを終えた。経済産業省によると、評価書の届出は2025年6月9日、確定通知は同月13日。交流出力は約90MW、直流容量は約100MW、事業区域は約119.28haで、事業者は6月30日に評価書の縦覧開始を公表した。
配慮書から評価書まで4年超
同事業は2021年4月の計画段階環境配慮書から法定手続きを開始し、方法書、準備書、評価書へ進んだ。準備書段階では、重要な鳥類や生態系への影響を避けるため、専門家の意見を踏まえた工事時期の調整、防音措置、事後調査などが論点となった。太陽光パネルの廃棄についても、発生抑制、リユース、リサイクルを含む適正処理が求められた。評価書の確定は着工許可そのものではないが、環境アセスの主要な審査段階を完了したことを示す。
遊休農地と自然環境の両立が焦点
事業者は、営農が困難になった未利用農地を活用し、年間約1.3億kWhの発電を計画する。山間部の大規模開発では、造成・排水による災害リスク、森林や河川、生態系への影響、廃止後の設備処理を長期間管理する必要がある。今後は評価書に盛り込んだ環境保全措置を設計・施工へ反映し、許認可や地域協議を進めることになる。工事着手、設備仕様、売電方法、運転開始時期は、事業者の追加公表で確認すべき項目である。
なお、本記事の容量、発電量、削減効果などは公式発表時点の公表値であり、計画値を含む。運転実績や契約条件は今後の追加発表で確認する必要がある。