鹿児島県南九州市は、1MWの太陽光発電設備と1,125kWh・出力250kWのレドックスフロー蓄電池を備えた黒木山太陽光発電所を2025年4月1日から本格運用している。市が整備した自営線を通じ、知覧特攻平和会館や学校給食センターなど周辺の公共施設10カ所へ電力を供給する。停電時には指定避難所3施設への供給を継続し、地域の脱炭素と防災力を両立する。
自営線で公共施設10カ所を接続
供給先は学校給食センター、保健センター、武道館、文化会館、体育館、平和公園関連施設などで、一般送配電網だけに依存せず市の自営線で結ぶ。平常時は太陽光の地産地消を進め、災害時の停電では知覧武道館、知覧保健センター、知覧文化会館へ電力を送る。発電所を単独設備として運用するのではなく、公共施設群と一体の地域エネルギー設備として設計した点が特徴だ。環境省の再エネ推進交付金も活用した。
長寿命のレドックスフロー電池を採用
蓄電池には、消防法上の危険物に該当せず、約20年の設計寿命を持つレドックスフロー方式を採用した。ミタデンが設備の設計・施工を担い、三井住友ファイナンス&リースがリースで導入を支援した。蓄電池は日中の余剰を移すだけでなく、停電時の供給継続にも使う。今後は、太陽光発電量、蓄電池の充放電実績、公共施設の自給率、電気料金とCO2の削減実績が事業効果を示す。自治体の脱炭素とレジリエンスを組み合わせた実装例となる。
なお、本記事の容量・発電量・削減効果は、すべて公式発表時点の公表値を基準とし、計画値を含む。個別案件の進捗や運転実績、契約条件は、今後の各社・自治体による追加発表で確認する必要がある。