日産化学の2026年3月期は、売上高2,796億円、営業利益636億円、純利益497億円となり、売上高営業利益率は22.7%でした。決算説明資料では、2027年3月期に売上高2,897億円、営業利益668億円を見込みます。機能性材料と農業化学品が利益の柱で、高収益と積極還元を両立できるかが評価の焦点です。
半導体材料と農薬の二本柱
機能性材料は半導体材料やディスプレイ材料を中心に、2027年3月期の売上高1,261億円、営業利益386億円を予想します。農業化学品は売上高972億円、営業利益270億円の計画です。顧客認定、製品寿命、農薬登録など参入障壁が高い一方、半導体市況や農業天候、特許満了、競合剤の影響を受けます。
高い資本効率と株主還元
2026年3月期のROEは20.3%、配当性向54.9%、総還元性向75.7%でした。次期年間配当は212円を予定し、財務は自己資本比率71.9%、ネットD/Eレシオ0.01倍と余力があります。高還元は魅力ですが、研究開発・海外農薬設備・半導体材料の増産投資を削らずに維持できるかが重要です。
高収益モデルのリスク
少数の高付加価値製品に利益が集中するため、顧客の世代交代、認定遅延、品質問題、農薬規制が業績へ大きく響きます。研究テーマの事業化確率と新製品の立ち上がりが、中期的な利益成長を左右します。投資家は営業利益率だけでなく、研究開発費、設備稼働率、製品別シェア、海外売上の拡大を確認する必要があります。