インドネシアのエネルギー鉱物資源省(ESDM)は2026年1月8日、ジャカルタで開いた2025年度ESDMセクター実績発表の記者会見で、石炭価格の改善を目的に2026年の年間事業計画・予算(RKAB)を改訂し、国内の石炭生産目標を約6億トンへ削減する方針を発表しました。
バーリル・ラハダリアESDM大臣は会見で「価格を好転させるために生産を引き下げる。鉱山は子孫に受け継がなければならず、今すべてを使い切るような資源管理の考え方をしてはならない」と述べ、鉱物資源の持続可能な管理の必要性を強調しました。
世界石炭貿易の43%を供給するインドネシア
ラハダリア大臣は、世界の石炭貿易量が約13億トンに達するなか、インドネシアはこのうち約5億1,400万トン(約43%)を供給していると説明し、この圧倒的な供給シェアが世界的な需給の不均衡と価格下落を招いていると指摘しました。こうした背景を踏まえ、政府はRKAB改訂を通じて国内・国際需要に即した形で生産クオタを定め直す方針です。
2025年実績7.9億トンから6億トンへ
ラハダリア大臣は「2025年の国内石炭生産実績7億9,000万トンを、おおむね6億トン程度まで引き下げる」と述べました。2025年は生産量の32%にあたる2億5,400万トンが国内需要充足義務(DMO)に充てられ、残り5億1,400万トンが輸出に向けられました。鉱物石炭総局(Minerba)は現在、RKAB制度を通じて鉱山企業ごとの生産クオタを詳細に算定中であり、政府は事業者に新方針に合わせた事業計画の見直しを求めています。政府は石炭以外の鉱物資源(ニッケルなど)にも同様の調整を行う可能性を示唆しています。