米エネルギー情報局(EIA)は2026年7月14日、LNG輸入国際グループ(GIIGNL)の年次報告書に基づき、2025年の世界のLNG貿易量が前年比5.4%増の日量563億立方フィート(56.3Bcf/d)と過去最高を記録したと発表しました。需要拡大に対応した米国のLNG輸出能力の拡大が主な牽引役になったとしています。
米国のLNG輸出量は2025年に前年比26%増の日量15.1Bcf/dに達し、増加率は他のどの国よりも大きくなりました。EIAは「短期エネルギー見通し」で、米国のLNG輸出量が2026年に17.4Bcf/d、2027年に18.6Bcf/dへとさらに拡大すると予測しています。
米国のシェアは21%から26%に上昇、上位3カ国で6割超
世界のLNG輸出量に占める米国の割合は、2024年の21%から2025年には26%に拡大しました。米国・カタール・豪州の上位3カ国合計のシェアも、2024年の60%から2025年は63%に上昇しています。カタールの輸出量も前年比3%増の10.6Bcf/dとなりましたが、2026年に入ってからは2月28日以降のホルムズ海峡閉鎖の影響で減少に転じており、世界のLNG供給の約2割が失われています。
一方、ロシアのLNG輸出量はウクライナ侵攻に伴うEU制裁の影響で前年比8%(0.4Bcf/d)減少しました。カナダは6月に稼働を開始した「LNGカナダ」により、2025年に日量0.3Bcf/dを輸出しています。
欧州の輸入が全地域をけん引、アジアは中国の減少で伸び悩み
輸入面では、欧州が前年比29%(3.8Bcf/d)増と全地域の中で最大の伸びを記録しました。2024年末のウクライナ・ロシア間ガス通過協定失効によりパイプラインガス供給が減少し、LNG輸入需要が高まったことが背景です。
一方、アジアの輸入量は前年比4%減の35.7Bcf/dとなりました。中国がパイプラインガスの輸入と国内生産を拡大したことで、LNG輸入量が15%(1.5Bcf/d)減少したことが主な要因です。