J-POWERは、2026年5月12日、2024~2026年度のキャピタル・アロケーション更新版を発表しました。3年間の投資キャッシュフローを従来計画から200億円増やして7050億円とし、営業キャッシュフロー6900億円、資金調達など900億円、株主還元750億円を組み合わせます。
投資の内訳は、グローバルな再エネ開発950億円、電力ネットワーク増強2400億円、火力トランジション1150億円、水力・火力・送変電の更新投資など2500億円、原子力・戦略投資50億円です。再エネは従来から300億円、更新投資などは200億円増やす一方、原子力・戦略投資は250億円減らしました。
2026年度の投資は約3500億円
2025年度の投資キャッシュフローは約1900億円でしたが、2026年度は約3500億円へ拡大する見通しです。このうち再エネ、原子力、電力ネットワーク、火力トランジションが約75%を占めます。国内外の水力、風力、地熱、太陽光に加え、新佐久間周波数変換所300MWや関連送電線約138kmの整備を進め、2028年度の運転開始を目指します。
海外では、インドネシアの水力、タイのルーフトップ太陽光、オマーンのグリーン水素・アンモニアなどを展開します。オマーン案件は約4.5GWの太陽光・風力・蓄電池と約2.5GWの水電解装置を想定し、年間約100万トンのグリーンアンモニア製造を目指す大型構想です。
大間原子力と資本効率が焦点
大間原子力発電所は青森県大間町に建設中の1383MWのABWRで、運転開始時期は未定です。2025年6月からプラント審査に対応しており、同社は次期経営計画で投資規模、建設期間、建設中の財務影響、運転開始後の収支貢献を可能な限り開示する方針です。長期脱炭素電源オークションなどの活用も検討します。
同社は資産を長期保有するだけでなく、権益の一部・全部売却と再投資によるポートフォリオ入れ替えを進めるとしています。投資家にとっては、投資額の拡大そのものより、再エネ案件の運転開始、送電設備の工期、事業別ROIC、資産売却益の再現性、大間原子力の追加負担を継続的に確認することが重要です。